2019年2月21日
岡山県の端っこに西粟倉村(にしあわくらそん)という村があります。
人口1500人ほどの小さな村です。
そこに、木の里工房 木薫(きのさとこうぼう もっくん)があります。
木薫は、子ども用の家具を販売しています。
しかし、社長はこう言います。
「木薫は 林業屋 です」
それは、どういう意味なのでしょうか?
山を守るための林業
「林業屋」と名乗るからには、もちろん林業をします。
一言に林業といっても、さまざまなやり方があります。
除伐、択伐、間伐、皆伐、自伐、IT etc…
木薫は、多くの山で 間伐 をおこなっています。
間伐は、畑でいう間引きとおなじ意味合いです。
間伐をすれば、日光をたっぷり浴びることができるので、地中にも元気に根を張り巡らすことができます。
木の根が広がれば、斜面が崩れにくくなるので、土砂崩れに強い山になります。
山を守るために、間伐は重要な作業のひとつです。
林業をつづけるためには?
林業を続けるためには、資金が必要です。
チェーンソーや林業機械の購入、ガソリンなどの燃料代、人件費を支払うためです。
しかし、丸太を売るだけでは赤字になることもあり、大儲けはできません。
間伐をしても損するだけの林業では、誰も山の手入れをしなくなります。
それなら木薫は、切り出した木を使って木製品をつくります!
ひとつの会社で、林業も家具づくりもしているので、家具の販売で得た利益を、林業の資金にまわすことができます。
木薫は、林業をつづけるために、家具をつくります。
山を受け継ぐために木製家具をつくる
植林をした先代から、私たちが山を受け継ぎ、また、子どもたちに受け継がれていく。
それが、山の自然なすがただと思います。
しかし、山は、子どもたちが継ぎたいと思えるものでしょうか?
「子どもだから」「孫だから」と自動的に相続させるだけでは、もったいない。
「山?自分には関係ない」と言われてしまうのは、とても悲しいから。
だから、子どもの頃の原体験として、ホンモノの木に触れられる環境をつくりたいのです。
その子どもたちが、たとえば学校の授業で環境問題を学んだときに、
ただの座学でおわるのか、木に触ったことを思い出すか。
それだけで、将来が大きく変わるかもしれません。
山で働きたいと思ってくれる子が、1人でもいてくれたら、嬉しいですよね。
木薫は、山をつぎの世代に託すために、守りつづけていきます。
そして、子どもたちにホンモノの木製品を届けます。
未来に山を受け継ぐのは、今の子どもたちだから。
山のための林業、林業のための木製家具
山を守るために、林業をする。
林業をするために、木製家具をつくる。
林業をやりつづけていくために、木を切り出すことから、木製品のメンテナンスまで。
自分たちの手でやりきることを大切にしています。
その流れに名前をつけるとするなら「第6次産業」でしょうか?
・林業 = 間伐・作業道の開設 = 生産(1次産業)
・工房 = 木製品の製作・納品 = 加工(2次産業)
・営業 = 木製品の提案・メンテナンス = 販売(3次産業)
3つを合わせて、総合的に山をプロデュースする。
そして、未来に山を託していく。
その中で、やりたいことがきっと見つけられるはずです。
よかったら、一緒に働いてみませんか?
木薫では、森林・木工・営業の仲間を探しています!→ 求人情報