2019年12月27日
2019年2月、西粟倉村に新たな協同組合が生まれました。
その名も「西粟倉百年の森林協同組合」(にしあわくら ひゃくねんのもり きょうどうくみあい)
一体、なにをする組織なのか?
なんのために立ち上げたのか?
なぜ今つくる必要があったのか?
知りたいことは“山積み”です。
それでは、西粟倉百年の森林協同組合の役割について、ご紹介いたします。
まず、西粟倉村は、2009年に「百年の森林構想」という旗を立てました。
それは
【これまで50年間育ててきた森を、これからあともう50年、私たちの手で育てていこう】
という、大きな旗です。
村の資源である山を整備して、林業を軸にした村の活性化を目指しました。
はじめの10年間は、土台の時期でした。
一言に林業といっても、そこにはたくさんの作業があります。
・山を整備する許可をもらう
・山の境界をきちんと分ける
・整備スケジュールを組む
・作業道をつくる
・木を切り出す
・切り出した丸太を運ぶ
・板や柱に製材する
・木製品をつくる
これらの作業は、村役場を中心に回ってきました。
そのうちに、林業・木材・木製品に関わる会社は、村内で12社にもなりました。
しかし、12社の会社はそれぞれ特技が違うため、情報共有が十分にされていませんでした。
その理由は、山主さんと話をして設計図を作る人、木を切り出す人、丸太を運ぶ人、板や柱にする人、木製品を作る人が、個人間ではつながっているものの、全体的なつながりが無いためでした。
あるとき、一人が言いました。
「これからは、みんなで協力しながら、西粟倉の山を育てていくべきやないか」
「そのために、山のことを考えるための、集まれる場所が必要やろう」
そうして、西粟倉百年の森林協同組合は生まれました。
西粟倉百年の森林協同組合にはたくさんの仲間がいます。
林業の専門家「山師」の会社は6つ、柱や家具を作る「木工職人」の会社は7つあります。
12社の会社は、それぞれ違う特技を持っています。
・山の整備計画を作るのが得意なのは百森
・山に道をつけ、木を切り出すのが得意なのは青林、清勝、岡田林業、木薫、森林組合
・丸太を板や柱にするのが得意なのは金田木材、岸本材木店、山本材木店、森の学校
・木製品を作るのが得意なのはようび、木薫、森の学校
・薪や木チップを作り、再生可能エネルギーとして利用するのが得意なのはSonraku
今ようやく、山に関わる多種多様な会社がそろいました。
それは、共に手を取り合って協力していくのにぴったりのタイミングでした。
つまり、西粟倉百年の森林協同組合とは、山の木を切り出す「川上」から、
板や柱に製材する「川中」、
製品にして販売する「川下」までの企業がみんな集まっている集団です。
そこは、情報共有の場になります。
川上から川下までの会社がすべて繋がっていることで、いろんな情報が行きわたるようになります。
お客様が欲しい木製品から逆算して、ぴったりな丸太を山から切り出したり・・・
山に置いておくしかない丸太を、有効活用できるようになったり・・・
村全体がチームとして、【西粟倉ブランド】を支えていく。
これが、「西粟倉百年の森林協同組合」が生まれた目的です。
「西粟倉百年の森林協同組合」は、顔の見える林業、顔の見える木製品を目指します。
【西粟倉ブランド】として、これまで山は50年、村は10年間頑張ってきました。
そしてこれからの山の50年と、村の未来を支えていけるように、西粟倉百年の森林協同組合は進んでいきます!
なにとぞ、応援していただけると嬉しいです。
西粟倉百年の森林協同組合 組合員(五十音順)
(株)岡田林業、金田木材、岸本材木店、(株)木の里工房木薫、(株)清勝、(株)青林、(株)sonraku、(株)西粟倉・森の学校、(株)百森、美作東備森林組合、(有)山本材木店、(株)ようび
協同組合についてはこちら→ 西粟倉百年の森林協同組合ホームページ
林業についてはこちら→林業への想い
百年の森林構想についてはこちら→西粟倉村役場ホームページ