2020年7月17日
西粟倉村には、代表的な木があります。
スギ・ヒノキ。
ヒノキとスギの違いはこちらの記事でくわしく解説しています↓
「植える場所によって値段が変わる?スギとヒノキの違いは木の性格にあった!」
ふたつの木のうち、木薫では主にヒノキをつかっています。
それはなぜでしょう?
そこには、4つの理由がありました。
今から50年ほど昔のお話です。
西粟倉村の山に、スギとヒノキが植林されました。私たちのおじいさんやおばあさんが、険しい山を登り、ひとつひとつ植えていきました。
それは、村の山の84%にもなります。
そして私たちは、山の環境をととのえるために木を切り出し、切り出された「間伐材」を使って家具を作ります。
だから、ほんとうはスギもヒノキも使いたいのです。
ですが、木にも適材適所があります。
スギはまっすぐ育ち、ゆがむことが少ないため、柱などの建築材としてよく使われます。
そして、ヒノキは家具として使われます。
その理由とは…
木材には弾力性があります。
もし、ころんでしまったときも、木が衝撃を吸収してくれるので、ケガをしにくいのです。
そして、ヒノキは長い時間をかけて太い木になります。
ゆっくり大きくなることで、密度がつまった良い木になります。
スギと比べると、木そのものにキズがつきにくいことが特徴です。
かたすぎず、柔らかすぎないので、心地よい肌ざわりが気持ちいいです。
ヒノキは白に近い色をしているため、部屋が明るくなります。
ヒノキの家具は、室内の雰囲気をやさしくするサポーターです。
年月が過ぎると、経年変化で飴色にかわっていきます。
味わい深い色は、ゆったりとした時間をもたらします。
子どもの成長とともに、木も一緒に育っていくのです。
ヒノキの香り成分「フィトンチッド」には、リラックス効果があります。
また、抗菌・防虫作用があるため、ヒノキは腐りにくいといわれています。
薬剤をたくさん使わなくてもいいので、快適に過ごすことができます。
そのため、ヒノキの家具は、子どもがいる空間にはぴったりです。
ヒノキは、遠くまで種をはこぶために風にのり、空を飛びます。
木薫でつくったヒノキの家具も、たくさんの子どもたちのところに届けられています。
子どもたちが大人になったら、「小さいころにヒノキの家具をつかっていたなぁ」と思い出すことがあるかもしれません。
そのなかの、1000人に1人でも、林業にかかわる仕事に興味をもってもらえたら嬉しいです。